開発ストーリー
こちらでは弊社の製作している商品の開発ストーリーをご紹介いたします。と言ってもそんなに大げさなものではないんですけど。
では最初のテーマは・・・。
オリジナルシート・ツ・クール
当社のカウルを販売していただいている
MTR
さんからある日「テールが上がったTZMのシートはないのですか?」という1本の電話を頂いた。
これまで当社のラインナップは純正と同じ形状か、YZタイプのものでどちらもテールが下がり気味のデザインだった。
オリジナリティーとラインナップを増すために「いっちょ作りますか!」と始まったこの企画、名づけて
「オリジナルシート・ツ・クール」
安直なネーミングには、この際目をつぶっていただいて、どのようにしてFRP製品が作られていくかという雰囲気をお楽しみください。
様々なホームページでFRPパーツの作り方が紹介されていて、それぞれ微妙に(大幅な場合もありますが・・・)違いがありますが、あまり気にせずご覧ください。
その1
「リアをあげてほしい」というリクエストなので着座面から前には変更を加えません。そのため現行のシートカウルのテール部分を切り落とし、その部分のみ手を加えていきます。
テールがすっぱり切り落とされたシートカウル。手前の板は発泡ウレタンと呼ばれるものです。
その2
先ほどの発泡ウレタンの板を切り取り、切り落としたテール部分に貼り付けます。この時点ではカウルとは呼べない形です。
ここからカッターやヤスリを使って徐々に形にしていくのです。
その3
車体に取り付けてバランスを見ながら、発泡ウレタンを切ったり削ったりしていきます。
一番最初はやはり、リア上げのラインを決めなければなりません。着座面辺りからのラインのつながりに気をつけて、形を整えていきます。
ちなみにボルト位置には変更を加えていないのでノーマルにボルトオンです。
その4
少し写真が飛んでしまいましたが、カウル上面の形も整ってきました。テールエンドへかけて絞り込んでいくラインをきれいに出さなければなりません。
それと同時に側面のラインも整えていきます。シートカウルと発泡ウレタンとの間の段差などはパテを使い埋めていきます。
その5
上の写真のようにウレタンを削ったら、段差をパテで埋めていきます。
粘土のようなものが付いているのが見えますが、その部分がパテです。
その6
少し分かりにくいかもしれませんが、ウレタンとパテのままだと表面が柔らかいので、ガラスマットを一枚貼って表面に強度を与えます。
その7
マットに含ませた樹脂が固まったら、次の工程に移ります。
でもその前にここで表面にペーパーを当てます。そうしないと、ガラスマットのデコボコが残ったままになります。
この写真はペーパーが当てられて表面がだいぶ平らになっています。
その8
まだ残っている僅かなくぼみやキズも残さず修正していきます。
ここまでくると表面はウレタンやパテ、ガラスマットのデコボコはなくなり、かなり表面は滑らかになっています。
その9
幾度と繰り返したペーパーがけで表面が整えられたら、もう最終段階です。
形作ったところにグレーのゲルコートを吹いています。
ここまできたところでこの形の依頼主、MTRさんに見てもらうことにします。
おっ、完成か!と思われた皆さん。もうしばらくお待ちください・・・。つづく。
その10
またまた小変更です。
紆余曲折を経てマスターが完成。
若干形が変わっているのはご愛嬌。
これにワックスなどの離型剤を塗ります。
その11
離型の終わったマスターにゲルコートを吹き付けます。真ん中に見える仕切り板は、まさしく仕切りです。型は左右分割になっているため(分割でないと出来上がった製品が抜けなくなるので)片側ずつ張り込んでいきます。
真ん中の仕切板の作り方は秘密ですが、結構簡単に作れます。
とりあえずここまでご覧いただきました。次回更新時にはどこまで進んでいるか、実ははっきり申し上げられません(笑)このページで完成に至ると同時に、この新型カウルの販売を始めたいと思っています。
またそれでは近いうちに更新して、皆様にご覧いただけるように頑張りたいと思います。
この不定期(?)連載、次回をお楽しみに!